思想の思想研究会(2020年度)

院生代表者

  • 西澤 忠志

教員責任者

  • 立岩 真也

概要

 本研究会の目的は、思想と実践をめぐる問題を取り上げ、思想的観点から検討することを目的としている。院生プロジェクトの申請は初年度になるものの、研究会活動自体ははじめて今年で4年目に入る。2017年度は、思想書を多角的な視点から議論を行うことを目的とし、2018年度は博士課程在籍もしくは、若手研究者の論文を輪読し、実際に論文の著者を研究会に招いて議論を行なった。2019年度には、大阪大学と大阪府立大学に所属する若手研究者たちで合同研究会を不定期に開催し、参加者は学内では得ることができなかった見識を深め、各々の研究の深化・発展に繋げていった。今年度は外部から研究者を招致して企画を開催し、さらなる研究の深化・発展となるための拠点とするために、院生プロジェクトへの申請を決めた。また通常時の研究会では、一ケ月半程度に一度のペースで行われており、学会発表の原稿やジャーナルへの投稿論文だけでなく、批評や実践報告といった、各々の関心や見識を深めるための活動をしている。

活動内容

〇文献講読
今年度は5回に分けてデヴィッド・グレーバー『民主主義の非西洋起源について:「あいだ」の空間の民主主義』を講読し、議論を行った。
日時:7月21日(火)、8月10日(月)、9月14日(月)、10月4日(日)、10月30日(金)
場所:Zoom(オンライン)

〇思想の思想研究会 合同研究会
日時:2020年8月8日(土)13時
場所:Zoom(オンライン)
13:00~13:15 開会・自己紹介
13:15~14:45 「ジャン=リュック・ナンシー「ヘーゲル的君主の司法権」について」
・安藤歴(大阪大学)
14:45~15:00 休憩
15:00~15:45 「ユク・ホイ『再帰性と偶然性』を読む――三木清を補助線に」
・中村徳仁(京都大学)
15:45~16:00 休憩
16:00~17:30 「スンバ島の変容する人と家畜の交換ゲーム」
・酒向渓一郎(立命館大学)

〇立命館大学大学院先端総合学術研究科・院生プロジェクト企画
「思想の思想研究会」公開企画
「ポスト世俗化の時代からみた社会のありよう:デイヴィッド・ライアン『ジーザス・イン・ディズニーランド』刊行企画」
日時:2021年3月4日(木)14:00-16:45
場所:Zoom(オンライン)
プログラム:
●第一部
14:00~14:10 オープニング
・安田智博(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
14:10~14:45 訳者一同による『ジーザス・イン・ディズニーランド』に関する報告
・大畑凛(大阪府立大学)
・小泉空(大阪大学)
・芳賀達彦(大阪府立大学)
・渡辺翔平(大阪府立大学)
14:45~15:10報告へのコメント
・箱田徹(天理大学)
小休憩
●第二部
15:20~15:45 報告へのコメント
・清水知子(筑波大学)
15:45~16:10 質疑応答
16:10~16:45 全体討議
クロージング
司会
・安田智博(立命館大学)

成果及び今後の課題

 今年度は計8回の研究会を行なった。その内容はデヴィッド・グレーバーの文献講読からグレーバーの思想の源泉を検討したものと、他大学との合同研究会の開催、そして院生プロジェクト企画の三点である。
今年度は、これらの活動を通じて、研究会メンバーに執筆に有用な視座が与えられた。来年度も引き続き参加者が相互に刺激の与え合う場を生み出し、各々の研究に有用な拠点として当研究会を位置づけていきたい。

構成メンバー

加藤広康
酒向渓一郎
今井浩登
西澤忠志

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