教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
先端総合学術研究科先端総合学術専攻は、研究科の教育目標達成のため、下記のような教育課程を編成します。
学際的で国際的な知の生産を意識したプロジェクト研究に大学院生が積極的に参加することによって研究者養成教育をおこなう先端総合学術研究科は、ディシプリンを基礎とした既存研究科と建設的な緊張関係を保持しつつ、新たな研究領域創出をリードし、大学院生に新しい研究に向かう選択肢を提供していきます。こうした目標を実現するために、先端総合学術研究科では、①「核心としての倫理(コア・エシックス)」を基軸として、②人文科学、社会科学、自然科学の3分野を横断する先端的で総合的なテーマ設定をもった、③オープンな研究者ネットワーク構築と多様な成果獲得を目指すプロジェクト研究を活用した、④時代的要請に応えうる柔軟な構造をそなえた、新たな大学院教育システムを設計しています。
一貫制大学院である先端総合学術研究科は、入学後から課程修了までの5年間にわたり、上記の教育目標・人材育成目標に即して体系的かつ系統的な研究者養成教育を実践しており、下記の共通的カリキュラムに基づいて教育を展開しています。
大きくは、1年次・2年次での基礎教育と、3年次以降の研究者養成教育に分かれます。「基礎講読科目」(演習)、「応用講読科目」(演習)、「主題別科目」(講義)、「サポート科目」(スキル養成)、「プロジェクト科目(演習)の5分野に分かれており、研究者養成教育は「情報生産プロジェクト演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」から構成されています。大学院生は、原則として2年次に「博士予備論文」を提出し、審査に合格した後、3年次から「情報生産プロジェクト演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」を履修することになります。3年次以降の大学院生は「情報生産プロジェクト演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」の履修の中で博士論文執筆の指導を受け、原則として5年次に博士学位論文を提出し審査を受けることになるものとして設定しています。「超領域実践プロジェクト」は先端総合学術研究科の教員が関わるプロジェクト研究に、学内の各研究所とも連携しつつ、大学院生が実践的に参加するものとなっています。
また、先端総合学術研究科は、①「複数指導・共同指導体制」をとっており、領域横断的な授業科目履修のほか、各大学院生は指導教員3名のうち、少なくとも1名は他領域の教員とすることが推奨されており、そのような複数指導・共同指導体制のもとでプロジェクトと連動して教育が展開されています。加えて、②「プロジェクト型教育研究システム」として、「超領域実践プロジェクト」に代表されるように多様なプロジェクト群と教育研究が一体的に運営されているため、基幹的な教育研究がプロジェクトベースで展開されています。更には、③「体系的な連動型カリキュラム設計」としているため、大学院生自らが継続的・発展的にプロジェクトを運営することが可能となっています。