ゲーム研究基礎文献講読会(2023年度)

院生代表者

  • 平田 清音 

教員責任者

  • MARTIN ROTH

概要

本研究プロジェクトでは、ゲーム研究における基礎文献の読解と共有を主軸に、各参加者の知識の向上を目指すものである。ゲーム研究における基礎文献を取り上げ、各参加者は指定された資料の特定範囲を担当し、定期的に開催する研究会で他の参加者に対して内容の発表とディスカッションを行う。これらの研究会を踏まえて、年に2回ほどゲーム研究者を講師として招待し、取り扱った資料に関して講演や議論を行う。
これらの研究会を実施することで、各々のゲーム研究に対する知識の向上と、領域として日の浅いゲーム研究で基礎文献についての知識共有につながり、ゲーム研究の更なる発展に寄与できる。

活動内容

第一回:顔合わせと今後の予定相談
開催日:2023年7月1日
開催場所:Zoom
内容:お互いの自己紹介と今後扱う文献や招聘する講師についての相談を実施。

第二回:「インタラクティビティ : 定義・理論・論点」購読会
開催日:2023年8月4日
開催場所:究論館プレゼンテーションルーム
内容:担当者が作成したレジュメを基にしたディスカッションを実施。吉田先生の講演会に先駆けて、インタラクティビティについてディスカッションを行い、疑問点などの共有を行った。

第三回:『キリギリスの哲学ーゲームプレイと理想の人生』購読会①
開催日:2023年8月31日
開催場所:究論館プレゼンテーションルーム
内容:担当者が作成したレジュメを基にしたディスカッション。第一章から第六章までを、担当者が要約。各自が持ち寄った疑問点を中心にディスカッションを行った。

第四回:吉田寛先生講演会
開催日:2023年9月29日
開催場所:究論館プレゼンテーションルーム
内容:東京大学の吉田寛先生を講師として招聘した。「インタラクティビティ : 定義・理論・論点」とご自身の研究について講演をしていただき、その後講演の内容についてのディスカッションを参加者全員で行った。

第五回:『キリギリスの哲学ーゲームプレイと理想の人生』購読会②
開催日:2023年10月29日
開催場所:究論館プレゼンテーションルーム
内容:担当者が作成したレジュメを基にしたディスカッション。第七章から第十二章までを、担当者が要約。各自が持ち寄った疑問点を中心にディスカッションを行った。

第六回:『キリギリスの哲学ーゲームプレイと理想の人生』購読会③
開催日:2023年12月9日
開催場所:究論館プレゼンテーションルーム
内容:担当者が作成したレジュメを基にしたディスカッション。第十三章から付論2までを、担当者が要約。各自が持ち寄った疑問点を中心にディスカッションを行った。

第七回:榊祐一先生講演会
開催日:2024年1月13日
開催場所:Zoom
内容:南臺科技大學の榊祐一先生を講師として招聘した。『キリギリスの哲学ーゲームプレイと理想の人生』についての講演をしていただき、その後文献の内容について、事前の研究会で上がった疑問点を中心にディスカッションを参加者全員で行った。

成果及び今後の課題

 本研究会を通して、ゲーム研究に関する重要な概念である「インタラクティビティ」についてメンバーがそれぞれ理解を深めることができた。そして、ビデオゲームの定義を試みた『キリギリスの哲学』を読解することで、そもそもビデオゲームをどのように理解し、論じることができるのかを学ぶことができた。今後の課題としては、参加メンバーそれぞれの関心の違いによって講読する書籍の選定が難航したことと、そもそもメンバー間で知っているゲームと知らないゲームが異なり、具体例であるゲーム作品にまでディスカッションが及ばず、抽象的な内容の読解が中心となった点が挙げられる。

構成メンバー

平田 清音
木村 亮太
髙松 美紀
Moon Jhee
間宮 琴子
TONG Haorui
松本 一織

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