Public & Inclusion Research Project(2023年度)
院生代表者
- 新山 大河
教員責任者
- 立岩 真也
概要
■目的
本研究プロジェクトの目的は、所属メンバーがプロジェクトにおける活動を通じて、質的社会調査の方法を体系立てて協働的に修得することにある。
■内容
本研究プロジェクトは、社会調査実習を実施することで、質的社会調査の方法をプロジェクトメンバーが修得する。またその研究成果を発信するため、社会調査報告書の刊行をおこなう。
■方法
昨年度は、岸政彦氏(京都大学教授)の社会調査「沖縄戦の生活史と戦後沖縄社会の構造変容」(科研:19K02056)へプロジェクトメンバーが参加し、社会調査実習をおこなった。今年度も同様に、沖縄県でフールドワークと沖縄戦体験者を対象とした生活史の聞き取りをおこなう予定である。
また聞き取りをおこなうことにより得られたデータを社会調査報告書としてまとめ、研究成果として刊行する。昨年度は2022年9月に社会調査実習を実施し、年度内に立命館大学国際言語文化研究所より『調査報告書 座間味の人生』の刊行をおこなった。2023年度の活動においても、夏ごろに社会調査実習をおこない、年度内に社会調査報告書を刊行する予定である。社会調査報告書は座間味村役場や、座間見小中学校、語り手の方々へお配りすることを予定している。
■意義
本研究プロジェクトでは、インフォーマントとの信頼関係の築き方や、立ち振る舞いなど、その特性上ノウハウが明文化しにくい質的社会調査の方法を体系的に修得する。以上を通じて、メンバー各人の論文執筆に必要な研究力を向上させる。
また、本研究プロジェクトでは、沖縄戦を経験された人びとの生活史を収集し、社会調査報告書として刊行する。国内における戦争体験者の高齢化は進んでおり、当事者の戦争体験とその後の生活史を少しでも多く書き残すことは、社会科学において喫緊の課題である。本研究プロジェクトでは、沖縄戦を体験し、その後の現代社会を生きる人びとの生活史をアクセスの可能な状態で残すことができる。
活動内容
昨年度は、岸政彦氏(京都大学教授)の社会調査「沖縄戦の生活史と戦後沖縄社会の構造変容」(科研研究課題: 19K02056)へプロジェクトメンバーが参加し、社会調査実習をおこなった。今年度も同様に、沖縄県座間味村でフールドワークと生活史の聞き取りをおこなった。
【社会調査実習】
開催日:2023年9月20~23日
場所:沖縄県 那覇市・座間味村
成果及び今後の課題
社会調査実習では、「沖縄社会の戦後の継時的な構造変容」をテーマに、沖縄戦体験者がその後どう人生を形作っていったのかについて調査を行なった。各々の研究活動の基礎力を底上げすることを目的として、社会調査のノウハウを取得し、フィールドワークを体系的に学ぶことができた。
研究成果としては、得られたデータをまとめた報告書を作成し、年度内に刊行する予定であった。しかし報告書の作成作業に時間を要しており、年度内の完成には至らなかった。報告書を完成させ、刊行することを今後の課題としたい。なお報告書は座間味村役場や、座間見小中学校、語り手の方々へお配りすることを予定している。
構成メンバー
新山大河
吉田光
柴田惇朗
活動歴
2022年度の活動はコチラ